■2020年3月
メルセデス・ベンツ日本は、大型ラグジュアリーSUVの「GLS」を2020年3月23日にフルモデルチェンジ、同日より販売を開始した。
GLSは「GL」とネーミングされていた2006年から2016年を含んで3世代目となるメルセデス・ベンツの最上級SUV。新型は内外装を一新し、最新の技術と装備を搭載したほか、さらなるラグジュアリーも追求されている。ボディサイズは全長5210(先代比+70)㎜×全幅1955(-25)㎜×全高1825(-25)㎜、ホイールベース3135(+60)㎜となった。
エクステリアはメルセデス・ベンツのデザイン思想「Sensual Purity(官能的純粋)」を具現化、SUVらしい存在感を表現しながら、細かなエッジやラインを減らして面を強調する質実剛健なデザインとした。エアロダイナミクスの改善にも貢献し、同クラスでは優秀なCd値0.32を実現している。
インテリアはラグジュアリーでエレガントなデザインとしながら、ダッシュボードには「12.3インチワイドディスプレイ」と「12.3インチコクピットディスプレイ」を装着。1枚のガラスカバーで融合させることでドアパネルまで流れるようなデザインとしたほか、スイッチ類も金属の質感を備えたデザインに一新。前席にはシートベンチレーターやステアリングヒーター、温冷機能付きカップホルダーを装着した。
ホイールベースの延長によって居住性や積載性も向上しており、2列目シートには電動シートバックによる前後スライド機能を装着。もっとも後方にスライドさせることでレッグルームが87㎜拡大する。40:20:40分割可倒式バックレストや左右ヘッドレストの高さ調整は電動とした。2人掛けの3列目シートは全モデルに標準となり、可倒式でありながら身長194cmの乗員にも対応する。3列目シート使用時のラゲッジルームは470Lを確保し、2、3列目シートを倒すことで最大2400Lに拡大される。また、スイッチ操作によってリヤの車高が約50㎜下がり、よりスムーズな荷物の出し入れが可能という。
ラインアップは最高出力243kW(330ps)、最大トルク700Nmを発生する3.0リッター6気筒ディーゼルターボを搭載する「GLS400d 4MATIC」、最高出力360kW(489ps)、最大トルク700Nmを発生する4.0リッターV8直噴ツインターボエンジンに、最高出力16kW(22ps)、最大トルク250Nmを発生するモーター(ISG)で構成されたマイルドハイブリッド機構を備えた「GLS580 4MATICスポーツ」の2モデル。両モデルとも9速ATが組み合わされ、前後100:0~0:100の連続可変でトルク配分を行い、オンロードとオフロードの性能をレベルアップさせた新開発の4MATICを採用した。また、オフロード走行用のローレンジギヤを備える「オフロードエンジニアリングパッケージ」がオプションとして用意されている。
足まわりは「ADS PLUS(アダプティブ・ダンピング・システム プラス)」を搭載したエアマチックサスペンションを標準装備。さらにGLS580 4MATICスポーツには凹凸の激しい路面を走行する際にエネルギーの回収を行う「E-ACTIV BODY CONTROL」も装備されている。オフロード機能には脱出モードが設定されており、砂地でスタックして動けなくなるといったトラブルから容易に抜け出せるような支援が行われるという。また、このサスペンションにはダイナミックカーブ機能「CURVE」が備わり、コーナリング時には二輪車のようにボディを内側に3段階で傾けることで、乗員に感じられる遠心力を低減。カメラで路面を監視し、凹凸を検知するとその路面に差し掛かる前にサスペンションが対応、凹凸の大部分を吸収する「ロードサーフィススキャン」機能も備わっている。