■2020年6月
トヨタは、ミドルクラスのSUV「ハリアー」を2020年4月13日にフルモデルチェンジ、同年6月17日に発売した。
7年4カ月ぶりに一新されたハリアーはシンプルでありながらエレガントさ、逞しさを融合させたクーペスタイルを特徴とする。新型のボディサイズは全長4740㎜×全幅1855㎜×全高1660㎜、ホイールベース2690㎜。先代に対して15㎜長く、20㎜幅広く、30㎜低い。ホイールベースは30㎜長くなっている。
インテリアは馬の鞍をイメージし、ワイドで堂々としたセンターコンソール、それを挟み込むインストルメントパネルとの組み合わせで「大らかな逞しさ」を演出。さらにインストルメントパネルからドアトリムにかけて「大らかな広がり」を持たせることで、包み込まれるような安心感、居心地のよさをアピールする。
デザインや素材についても厚革を曲げてできる自然なシルエットをイメージし、触感にもこだわったレザー調素材や「曲げ木(まげき)」に着想したウッド調加飾、パイピング加飾を配してさりげない上質感を演出。また、電動シェード付きパノラマルーフにはトヨタでは初となる調光ガラスを採用した。内装カラーにはコントラストを抑えたブラウン、グレー、ブラックの3色を設定し、シックで大人の室内空間を表現したという。
TNGAプラットフォーム(GA-K)を採用したボディは高剛性化、低重心化に貢献。前ストラット、後ダブルウィッシュボーンの足まわりは、徹底的な走り込みとチューニングを重ねることで重厚感としなやかさを併せ持つ「乗り味」を追求した。また、走り出した瞬間や高速走行時の車両挙動の収束性を向上させるため、極微低速域でもスムーズなストロークの動きをもたらすショックアブソーバーを採用。ブレーキ制御によってコーナリング中のアンダーステアを抑制する「アクティブコーナリングアシスト」も搭載された。
パワーユニットはTNGAにより一新した最新の2.0リッター直4直噴ガソリンエンジンを搭載。最高出力126kW(171ps)/6600rpm、最大トルク207Nm/4800rpmを発生し、ダイレクトシフトCVTが組み合わされる。すべてのグレードでFFまたは4WDの選択が可能だ。
先進安全装備では歩行者(昼夜)、自転車(昼間)を検知対象に加えた予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」を装備。駐車場などの低速走行時における衝突緩和、被害軽減に寄与する「インテリジェントクリアランスソナー(パーキングサポートブレーキ:制止物)」を装備した。さらに走行中の前後方向映像を録画可能なデジタルインナーミラーを初採用したほか、T-Connectナビゲーションシステムには高精細12.3インチTFTワイドタッチディスプレイを設定。スマートフォン連携機能に対応させており、グレードに応じてJBLプレミアムサウンドシステム(9スピーカー)が用意されている。