■2016年10月
BMWは、新世代ハイブリッドモデルの「BMW740e iパフォーマンス」を2016年10月13日に発表、10月下旬より販売を開始した。
新たに設定された「BMW740e iパフォーマンス」は、BMWのサブブランドである「BMW i」の電気駆動技術「eDrive(イードライブ)」を搭載する。9.2kWhの大容量リチウムイオンバッテリーに2.0リッター直列4気筒BMWツインパワーターボエンジン、それと組み合わされる8速オートマチックトランスミッションと一体化した高出力電気モーターを組み合わせることで、システムトータルの最高出力240kW(326ps)、最大トルク500Nmの性能を発揮する。0-100km/h加速5.4秒(ヨーロッパ仕様値)の動力性能は、3.0リッター過給エンジン搭載車を上まわる駿足ぶり。電気モーターのみで走行の場合は42km(JC08モード)までゼロエミッション走行が可能(速度は140km/hまで)。
電力回生も行われ、ブレーキ時や下り坂での運動エネルギーを回収し、走行中でも100%までバッテリーを充電することができる。充電は普通充電の利用で約4時間で満充電となる。バッテリーは後席下に、ガソリンタンクをラゲッジルームの床下に格納することで荷室容量は420リットルを確保。ラゲッジルーム後端部を折りたたみ式とすることで、背の高い荷物にも対応する。
専用スマートフォンアプリ「チャージナウAPP」内で全国の提携充電ステーションをマップ上に表示したり、充電ステーションの詳細(急速充電器と普通充電器の設置数など)や、充電器ごとのリアルタイム満空情報を入手することができる。ドライブ中に充電が必要な際に最寄りの充電ステーションの充電器の空き状況が手軽に確認できるため、効率的なドライブが楽しめる。
テレマティックサービス「BMWコネクテッドドライブ」にスマートフォンを利用して簡単にクルマにアクセスできるサービス、「eドライブサービス」を標準装備することで、車両の位置情報から電動駆動による航続可能距離、バッテリーの充電状況、エアコンの作動状況などをスマートフォンから確認することができる。
走行モードは3つから選択が可能。電気モーターとガソリンエンジンのオペレーションモードを「eDriveボタン」で切り替えることができる。
「AUTO eDrive(オートイードライブ)」は電気モーターとガソリンエンジンを最適バランスで高効率に連動するデフォルトの走行モード。80km/hまではゼロエミッション走行が可能。
「MAX eDrive(マックスイードライブ)」は140km/hまでの速度域で電気モーターのみの駆動力でゼロエミッション走行が可能。キックダウン操作でエンジンが始動する。
「Battery Control(バッテリーコントロール)」はバッテリーの充電量を減らさないように、効率的な走行とともにガソリンエンジンによる発電を行う。バッテリーの充電量の値を最高100%までドライバーが任意に設定でき、走行中でも100%まで充電量を増やすことができる。
さらに「ドライビングパフォーマンスコントロールボタン」により、エンジンレスポンス、ステアリング、トランスミッション、サスペンションのダンピング特性をドライバーの好みに応じて「コンフォート」、「スポーツ」、「エコプロ」、「アダプティブ」の各モードに設定可能となっている。
新世代ハイブリッドシステムの搭載にも関わらず、BMW7シリーズのエントリーモデルを担う戦略的な価格設定も見どころだ。
2017年4月1日には価格改定を行った。